歯周病


歯周病、歯槽膿漏

歯周病は細菌感染により引き起こされる炎症性疾患です。
テレビやCMでもよく「歯周病」という言葉を耳にすると思いますが、歯周病は総称に過ぎません。

そもそも歯は歯肉、歯槽骨(歯を支える骨)、歯根膜(歯周靱帯ともいう、歯槽骨と歯の間で架橋としての役割)、セメント質 (歯根の根面部にあり、シャーピー線維を橋渡し役として歯を歯槽骨内に固定する)の4つの歯周組織に支えられています。

歯周病はその炎症の広がりの程度によって「歯肉炎(歯肉の炎症)」と「歯周炎(歯肉を含む歯周組織の炎症)」に分類できます。

歯肉炎は歯肉の炎症、すなわち歯ぐきが腫れているだけなので、適切なブラッシングや歯科医院での専門的なクリーニングにより健康な状態に戻すことができます。このため、歯肉炎は可逆性の(元の健康な状態に戻すことができる)疾患と言われます。

一方、歯周炎は炎症が歯肉にとどまらず、その周囲の歯槽骨も溶かしている状態です。歯槽骨がとけていくと歯が冷たいものでしみる、歯が揺れる等の症状があらわれます。歯周炎は不可逆性の疾患と言われており、健康な状態に完全に戻すことはできません。ですので、可能な限りはやく歯周炎の進行を止めなければならず、歯科医院で行う専門的な歯周治療を開始する必要があります。

虫歯予防は歯そのものの健康維持、歯周病予防は歯を支える歯周組織の健康維持です!お口の健康を守るためには両方が大事ですので、まずは歯科医院で検査し、ご自身の口の状態を把握し、その状態に合ったケアをしてあげることが大切です!